記事を増やしてもアクセスが増えないなら、見る場所を変えてください。サイト全体の表示回数やクリック数だけを見ていても、原因は見えません。Google Search Console(検索結果で自分のサイトがどう表示されているかを確認できる無料ツール)で、ページの種類ごとに分けた3つの数字を見ると、何が起きているかが分かります。
私は自社で運営しているサイトのひとつで、記事を増やし続けてもアクセスがほとんど増えない時期がありました。全体の数字だけを見ていたときは「なぜ増えないのか」が分からなかったのですが、ページの種類で分けて見たところ、原因がはっきりしました。その経験から、見るべき画面と数字を説明します。
記事を増やしてもアクセスが増えない、よくある原因
原因は大きく2つに分かれます。ひとつは、記事が狙っている検索語で、まだ上位(検索結果の1ページ目、だいたい10位以内)に出せていないという原因です。もうひとつは、サイトの中に複数の種類のページがあり、効いているページと効いていないページが混ざっているという原因です。全体の数字で見ると、効いているページの伸びと、効いていないページの停滞が相殺されて、「増えていない」ように見えてしまいます。どちらの原因かを確かめるには、サイト全体の数字ではなく、ページの種類で分けた数字を見る必要があります。
まず開く画面は検索パフォーマンスレポート
Search Consoleにログインしたら、左側のメニューから「検索パフォーマンス」(「検索結果」と表示される場合もあります)を開きます。ここに、表示回数・クリック数・CTR(クリック率)・平均掲載順位の4つの数字が、期間を指定して表示されます。
画面の上にある期間の指定を、直近28日間など、記事を増やしてきた期間に合わせます。グラフの下にある表では、クエリ(検索語)・ページ・国・デバイス・検索での見え方・日付という項目でデータを切り替えられます。このうち「ページ」を使うと、どのURLが表示・クリックされているかが一覧で分かります。
ページを種類で分けて見る
一覧の上にある「+新しいフィルタを追加」から「ページ」を選び、「URLに次の文字列を含む」に自分のサイトのURLのパターンを入れます。ブログ記事が/blog/以下にあるなら「/blog/」、サービス紹介ページが/service/以下にあるなら「/service/」です。このフィルタを種類ごとにかけ直し、表示回数・クリック数・平均掲載順位を控えます。階層が複雑な場合は正規表現(文字列のパターンを指定する書き方)も使えます。

3つの数字の読み方
ページの種類ごとに数字を出したら、次の3つを見ます。
表示回数は、その種類のページが検索結果に出た回数です。ここが極端に少ない種類は、そもそも検索されていない検索語を狙っている可能性があります。
平均掲載順位は、検索結果での自分のページの順位の平均です。平均掲載順位が低いと、検索結果で不利な位置に出ている可能性があります。ただし、この平均値をそのまま「検索結果の2ページ目」と読み替えることはできません。検索語別やデバイス別の順位と、その推移もあわせて見てください。
CTR(クリック数÷表示回数)は、表示されたうちどれだけクリックされたかの割合です。平均掲載順位が良い(上位)のにCTRが低いなら、検索結果に出ているタイトルや説明文が、検索した人の知りたいことに答えていない可能性があります。
実例、ページの種類ごとにこれだけ差が出る
ページ種類別に見るとこれだけ差がある
| ページの種類 | 表示回数 | クリック数 |
|---|---|---|
| 解説記事(92本) | 526回 | 10回 |
| 自動生成の一覧ページ | 1969回 | 50回 |
| 地域別の一覧ページ | 187回 | 5回 |
私が確認した自社サイトの例では、手書きで書いている解説記事92本の表示回数は526回、クリックは10回でした。一方、自動で生成している一覧ページは、表示回数1969回に対してクリック50回と、全体のクリックの半分以上をここが占めていました。地域別にまとめたページは表示回数自体は少ない(187回)ものの、唯一、期間を追うごとに表示回数が増えていました。
同じサイトの中でも、ページの種類によって、検索結果での動き方がまったく違います。この違いが見えないまま「記事を増やす」という対策だけを続けると、効いていない種類のページを増やし続けることになります。
次の一手は何か
ページの種類ごとの数字が出たら、次のどれに当てはまるかで打ち手が変わります。
表示回数自体が少ない種類は、検索されている検索語を狙えていない可能性があります。検索語の選び方を見直します。表示回数はあるが平均掲載順位が低い種類は、今の本数を増やすより、すでにあるページの内容を厚くする方が効果が出やすいです。平均掲載順位は良いのにCTRが低い種類は、検索結果に実際に出ているタイトルと説明文を確認し、ページのタイトル、見出し、本文、メタディスクリプションを検索意図に合わせて見直します。検索結果の文言はGoogleが自動で作るため、指定した文が必ず使われるわけではありません。
伸びている種類が見つかったら、そこに記事を増やす配分を寄せます。全体を均等に増やすより、効いている種類に集中する方が、少ない本数でも結果が出やすくなります。
まとめ
記事を増やしてもアクセスが増えないときは、サイト全体の数字ではなく、Search Consoleでページの種類別に分けた表示回数・平均掲載順位・CTRの3つを見てください。種類ごとに動きが違うことが分かれば、増やす記事の種類も、直すべきページも見えてきます。手を止めて数字を見直す方が、本数を増やし続けるより早く結果につながります。
サイトの状態をもう少し広く見直したい場合は、Webマーケティング健康診断で全体像を確認する方法もあります。検索結果だけでなくAIの検索結果での見え方まで気になる方は、SEOからLLMOへのシフトやPerplexity対策の記事もご覧ください。
よくある質問
表示回数は増えているのに、クリックが増えないのはなぜですか。
表示されているだけでクリックされていない状態です。平均掲載順位が低いか、検索結果に出ているタイトルと説明文が検索した人の意図に合っていないことが多いです。まず平均掲載順位を確認してください。
記事を何本書けば順位が上がりますか。
本数や文字数だけでは順位は決まりません。検索した人の疑問に十分答え、独自の情報や具体的な根拠を示し、ほかのページと比べても役立つ内容になっているかを確認してください。
ページの種類をどう分ければいいですか。
自分のサイトのURLの作り方に合わせます。たとえば /blog/ 配下はブログ記事、/service/ 配下はサービス紹介ページ、のようにURLのパターンで分かれているなら、そのパターンでフィルタをかけます。
Search Consoleの画面操作が分からないときはどうすればいいですか。
Google公式のヘルプページに、検索パフォーマンスレポートの各項目の説明があります。本記事では考え方と見るべき数字を説明していますので、操作の詳細は公式ヘルプと合わせて確認してください。


