はじめに:「コードが書けない」は、もう言い訳にならない
「アプリを作ってみたい」 「自分のアイデアを形にしたい」 「でも、プログラミングなんてできないし……」
そう思って諦めてきた方、多いのではないでしょうか。
安心してください。その時代は、終わりました。
2025年11月、Googleが発表した 「Antigravity(アンチグラビティ)」 は、まさにその常識を覆すツールです。
プログラミングの知識がなくても、日本語で「こんなアプリを作って」と伝えるだけで、AIが自動的にアプリを作ってくれる──。
SFのような話に聞こえるかもしれません。しかし、これは2026年の現実です。
この記事では、AI初心者の方でも理解できるよう、Google Antigravityについて徹底的にわかりやすく解説いたします。
そもそもGoogle Antigravityとは?
一言で言うと
「AIがあなたの代わりにプログラミングをしてくれる開発ツール」 です。
従来のAIツール(ChatGPTやGitHub Copilotなど)は、あくまで「人間がコードを書くのを手伝う」存在でした。
Antigravityは違います。
AIが主役となって、計画を立て、コードを書き、テストし、検証する。
人間の役割は「こういうものを作りたい」と指示を出すこと。つまり 「監督者」や「指揮官」 になるのです。
名前の由来
「Antigravity」は「反重力」という意味です。
開発者にとって「コードを書く」という作業は、重い負担でした。その「重力」から解放する──という願いが込められています。
従来のAIツールと何が違うのか?
ここが最も重要なポイントです。
これまでのAIツール:「エディタの中にAIがいる」
GitHub CopilotやCursorといった従来のツールは、コードエディタ(プログラムを書くソフト)の中にAIが住んでいるイメージです。
人間がコードを書き始めると、AIが「次はこう書くんじゃない?」と提案してくれる。あくまで 補助役 です。
Antigravity:「AIの中にエディタがある」
Antigravityは、この関係を 180度ひっくり返しました。
AIが主役。AIがコードを書く。AIがテストする。AIが検証する。
人間は「こういうものが欲しい」と言葉で伝えるだけ。
「補助してくれるAI」から「仕事をしてくれるAI」への進化。
これが、Antigravityの革命的な点です。
具体的に何ができるのか?
「すごいのはわかったけど、実際何ができるの?」
そう思われた方のために、具体例をご紹介します。
Webアプリ開発
「ToDoリストアプリを作って」と指示するだけで、AIがPythonやReactを使って動くアプリを作成。ログイン機能やデータベース連携も自動で実装します。
実例として、あるユーザーは「フィットネストラッカー」を作成。ログイン機能、ダッシュボード、目標管理機能まで、すべてAIが自動生成しました。
LP・ホームページ制作
「このデザインを参考にLPを作って」とスクリーンショットを見せるだけで、レスポンシブ対応(スマホでも見やすい)のランディングページが完成。
問い合わせフォームやアクセス解析の設置も対応可能です。
診断アプリ・クイズアプリ
「性格診断アプリを作って」「クイズアプリを作って」といった指示で、フォームベースのアプリが作成できます。
結果をデータベースに保存して分析することも可能です。
ゲーム開発(これは驚きです)
なんと、AIは 画像素材まで自動生成 します。
ある開発者がゲームを作成した際、AIは「スプライト(ゲーム用画像)が必要だ」と判断し、魚やエサ、背景画像を自動作成してゲームに組み込みました。
Snakeゲーム、ポモドーロタイマー、水分補給トラッカーなど、様々なアプリの作成実績があります。
他のAIツールとの比較
「CursorとかClaude Codeとか聞いたことあるけど、何が違うの?」
そんな疑問にお答えします。
Cursor(カーソル)との違い
| 項目 | Antigravity | Cursor |
|---|---|---|
| 設計思想 | AIが主導 | AIが補助 |
| 自律性 | 計画→実装→テスト→検証まで自動 | 提案ベース、人間が承認 |
| 料金 | 無料(プレビュー中) | 月額約20ドル |
| 安定性 | まだ不安定な面あり | 本番環境でも安定 |
| 向いている人 | 初心者、非エンジニア | 経験者、日常的なコーディング |
まとめ:プログラミング経験者で安定性を重視するならCursor。初心者で「とにかくアプリを作ってみたい」ならAntigravity。
Claude Code(クロードコード)との違い
| 項目 | Antigravity | Claude Code |
|---|---|---|
| インターフェース | 画面操作型(GUI) | コマンド入力型(CLI) |
| 精度 | 76.2%(SWE-bench) | 80.9%(より高い) |
| 料金 | 無料 | 月額20〜200ドル |
| 向いている人 | ビジュアル重視の初心者 | ターミナル愛用の上級者 |
まとめ:黒い画面にコマンドを打つのが好きな上級者ならClaude Code。画面を見ながら操作したい初心者ならAntigravity。
GitHub Copilotとの違い
| 項目 | Antigravity | GitHub Copilot |
|---|---|---|
| 機能 | 自律的にタスク実行 | コード補完のみ |
| 対応範囲 | エディタ+ターミナル+ブラウザ | エディタ内のみ |
| 料金 | 無料 | 月額10〜19ドル |
| 企業向け | 未対応 | SOC 2認証済み |
まとめ:企業での本格運用ならGitHub Copilot。個人で無料で試したいならAntigravity。
気になる料金:プレビュー中は無料
現在の料金体系(2026年1月時点)
| プラン | 価格 | 内容 |
|---|---|---|
| 無料(個人) | 0円 | フル機能利用可能、週単位の使用制限あり |
| Google AI Pro | 月額約2,900円 | 優先アクセス、制限緩和 |
| Google AI Ultra | 月額約36,400円 | 最高性能、Deep Thinkモデル |
朗報:現在パブリックプレビュー中のため、個人利用は無料 でフル機能が使えます。
ただし「レート制限」があり、週単位でリセットされる使用上限があります。上限に達すると一時的に使えなくなりますが、別のAIモデルに切り替えることで継続可能です。
将来の料金予想
正式版リリース後は、個人向けが月額10〜20ドル程度、チーム向けが月額25〜40ドル/ユーザー程度になると予想されています。
今のうちに無料で試しておくのがおすすめです。
始め方:5ステップでスタート
「よし、使ってみたい!」という方のために、始め方をご案内します。
必要なもの
- Googleアカウント(Gmail):個人用のもの
- パソコン:Windows、Mac、Linux対応
- メモリ:最低8GB、推奨16GB
- Chrome:ブラウザ操作機能を使う場合
インストール手順
ステップ1:ダウンロード
公式サイト(https://antigravity.google/download)にアクセスし、お使いのOSに合ったインストーラーをダウンロードします。
ステップ2:初期設定
起動後、既存のVS CodeやCursorから設定を引き継ぐか、「Fresh Start(新規開始)」を選択。画面のテーマ(ダーク/ライト)を選びます。
ステップ3:開発モードを選択
3つのモードから選べます。初心者には 「Review-driven(レビュー駆動)」 がおすすめ。AIが作業の節目で確認を求めてくれるので、何が起きているか把握しやすいです。
ステップ4:Googleアカウントでサインイン
ブラウザでGoogle認証を完了し、利用規約に同意します。
ステップ5:Chrome拡張機能のインストール
初めてブラウザ操作を伴うタスクを実行する際、「Antigravity Chrome拡張機能」のインストール案内が表示されます。指示に従ってインストールしてください。
基本的な使い方
- プロジェクトフォルダを開く
- チャット欄に作りたいものを入力(例:「ToDoアプリを作って」)
- AIが計画を立て、承認を求めてくる
- 問題なければ承認、修正したければコメント
- AIがコードを書き、テストし、結果を報告
日本語で指示できます。 設定で「常に日本語で回答して」と指定することも可能です。
日本語対応について
対応済みの項目
- 日本は正式なサポート対象国
- UIの日本語化:拡張機能「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」をインストールすればメニューが日本語に
- 日本語での指示:チャット欄に日本語で指示を入力可能
- 日本語チュートリアル:Google Codelabsに日本語の入門ガイドあり
日本語化の手順
- 画面左の拡張機能アイコンをクリック
- 「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」を検索
- インストールして再起動
これでメニューが日本語になります。
注意点・知っておくべきこと
良いことばかりではありません。現時点での制約も正直にお伝えします。
プレビュー版ゆえの不安定さ
- サインインがうまくいかないことがある
- 作業途中でAIが止まることがある(「Continue」と入力すると再開)
- ボタンが反応しなくなることがある
まだ正式版ではないため、こうした「荒削り」な部分があります。
向いていない用途
| 用途 | 理由 |
|---|---|
| 企業の本番環境 | エンタープライズ認証がない |
| 機密性の高いコード | データがGoogleサーバーで処理される |
| 締め切りが厳しいプロジェクト | 安定性が不十分 |
使用できない国・地域
中国、ロシア、イラン、北朝鮮、シリア、キューバ、香港などでは利用できません。日本は問題なく使えます。
結論:誰に向いているツールか
Antigravityが最適な方
- プログラミング初心者・非エンジニア:コードを書かずにアプリが作れる
- アイデアを素早く形にしたい方:プロトタイプ作成に最適
- コストを抑えたい方:プレビュー中は完全無料
- 最新技術を体験したい方:「AIに仕事を任せる」未来を先取り
他のツールが向いている方
- 安定性重視の本格開発 → Cursor
- ターミナル中心の作業スタイル → Claude Code
- 企業での公式運用 → GitHub Copilot Enterprise
おわりに:「作りたい」を「作れる」に変える時代
「プログラミングができないから」
その言葉は、もう過去のものになりつつあります。
Google Antigravityは、まだプレビュー段階で荒削りな部分もあります。しかし、その可能性は計り知れません。
必要なのは、「こんなものがあったらいいな」というアイデア だけ。
技術的な知識はAIが補ってくれます。設計の詳細はAIが提案してくれます。
あなたに必要なのは、「作りたい」という想いを言葉にすること だけです。
ぜひ一度、試してみてください。
新しい世界が、そこに広がっています。


